瀬戸内海に昇る朝陽と鰹
「函館の夜景」 (北海道 函館市)
<絵画と文 井上晴雄
ロープウェイが高度を上げるととともに、木々の隙間からこぼれる市街地の灯りが、キラキラとまたたきはじめた。 函館 ならではの、扇状の地形があらわれたかと思うと、それは、ダイヤモンドを散りばめたような光の渦となって、ドラマチックに広がっていった。あまりの美しさに、思わず息を呑んだ。
函館は、北海道の南西部に位置する、落ち着いた雰囲気の港町。かつて、本州や海外からの船が、頻繁に入港して栄えたといわれている。幕末の函館港開港時には、各国の商船が来航したほか、明治41年(1908年)からは、青森より青函連絡船が入港して北海道の玄関口としての機能も果たした。当時、函館の空に、重厚な汽笛がこだまさない日はなかったという。 それから80年経った昭和63年(1988年)のこと。青函トンネルの開業に伴って、青函連絡船は、その役目を終えて、津軽海峡から姿を消した。以降、函館は次第に、歴史情緒の漂う閑静なまちへと変化していくことになる。
時代が流れるとともに、街並みや人も変わっていく。それは、寂しいことかもしれない。ただ、長い歴史が紡ぎだした「まちの明かり」というものは、いつの時代も、何とあたたかく、美しいことか。そこには、「人々が生きた証」が刻まれているように思う。静かにきらめ函館の市街地を俯瞰しているうちに、私も一生をかけて、まちを美しく彩る、ひとつのやさしい光になりたいと思った。
※ 函館は、香港 、ナポリと並ぶ「世界三大夜景」のひとつ →地図(北海道 函館)
(絵画と文:井上晴雄/2008年1月制作/日本の風景/日本) ※当絵画は2015年、寿スピリッツグループに寄贈しました
「富士山と夜景」
絵画と文 井上晴雄。
夕刻、聳え立つ富士の山容が、すっぽりと闇のなかに包まれようとしていた。茜色に染まった空の色は、次第に深みを増しはじめる。鳥が鳴き、太陽が山の端に沈む。いつしか、眼下のまちには、まるで宝石を散りばめた絨毯のように、無数の灯りがまたたいていた。
ときが流れるとともに、まちも人も変わっていく。それは、寂しいことかもしれない。しかし、歴史が紡ぎだした、「まちの明かり」というものは、いつの時代も、何とあたたかく、美しいことか。そこには、人々が生きた証が刻まれているように思う。私も一生をかけて、まちを美しく彩る、ひとつのやさしい光になりたい。
(2008年8月制作/絵画と文/F12号/静岡県/豪州日本国大使館収蔵作品/夜景鑑賞士(夜景検定)一級/井上晴雄 絵画 作品集/風景)
井上晴雄の絵画を使った銘菓「黒豆ラングドシャ」好評発売中です
井上晴雄の絵画「黒豆畑と青空」が 、チョコレート菓子「黒豆ラングドシャ」のパッケージになりました。黒豆の粉をまぶしたビスケット風の生地に、ほんのり甘いミルクチョコレートが入っているお菓子です。
お菓子のフタを開けたら、内パッケージに印刷されている当絵画が現れるようになっています。黒豆畑の風景を描いた絵画を眺めながら、お菓子の美味しさをゆっくりと味わっていただければという、思いを込めています。
以下、「黒豆ラングドシャ」を販売している実店舗です(2013年7月現在)
・荒湯観光センター(新温泉町 土産屋) ・株式会社井筒屋(新温泉町・旅館) ・株式会社朝野屋(新温泉町・旅館) ・但馬牧場公園(新温泉町・施設) ・ハートイン福知山(京都府福知山市・キヨスク) ・株式会社ドライブインやくの(京都府福知山市・ドライブイン) ・株式会社フレッシュあさご(兵庫県朝来市・道の駅) ・株式会社HOTEL KOSHO(兵庫県豊岡市・ホテル) ・ドライブインやまがた屋(京都府・ドライブイン)
(以上 敬称略)
薄暗い山道を下っていくと
木々の隙間から
明るい海が広がった
沖にはまるで粉雪が舞い落ちるように
やさしい光が
サラサラと降り注いでいた
(作品 絵画と文:井上晴雄./水彩画/F8号/2007年制作)
「安芸の海」絵画の説明
鬱蒼と茂る山道を下っていくと、うねる木々の隙間から、夕照の安芸の海が広がった。沖には、一艘の小舟が、船尾を引きながら、ゆったり浮かんでいた。やさしい風と共に、仄かな光が、天から舞い降りてきた。
光の先には、ちいさな島々と四国が横たわっている。かつて人々は、沖を眺めながら、一生のうちに、四国巡礼をしてみたいと、ロマンを抱いたという。生活は貧しかったけれど、心は豊かだった時代。
現代は、交通網の発達やスピード化により、何百キロ離れている土地へでも、容易に行き来できるようになった。確実に、社会は豊かになった。しかし一方で、大切な何かを失った気がする。
鳥の声、木々にそよぐ風、海の輝き、人のぬくもり・・そんな一見、何でもないことや、スローで不便であることに、案外、幸せのかけらがあったのかもしれない。

(F50号/水彩画/2006年制作)
「今治・織田が浜の夕暮れ」作品説明
松林の暗がりをおりてゆくと、夕陽が西の空を茜色に焦がしながら、ゆっくりと水平線に落ちようとしていた。砂浜は、まるで星屑のように光り、静かな波がキラキラと輝きながら、浜辺に打ち寄せていた。波が静かにひき、沖にしまなみの島々がかすみゆく・・。
その光景を見たとき、遠い日に見た夕日をふと思い出した。小さい子供だった頃、日が暮れるのを忘れて遊んだ。野山を探検して見上げた秋の空は、ただただ美しかった
人生には、かけがえのないひとときがある。一生をかけても、二度と訪れることのない貴重なときがある。すべては一生に一度の奇跡。日々の出来事をしっかりと心に刻みながら、たくさんの思い出を大切に、生きていきたい。
「今日も陽が昇る」 水彩F6号 絵と文:井上晴雄.
岩場の陰から、光り輝く太陽が顔を出しました。また新しい一日が始まります。今日も生きていることに感謝しようと思います。 (☆言葉入りポストカード→)https://haruo-inoue.tea-nifty.com/photos/post/photo.jpg
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