四日市の工場夜景と花火

「四日市の工場夜景と花火」

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「眠らない街」とも称される三重県四日市市。近代日本の産業を形づくる拠点のひとつとして、昭和年代には国内初の大型石油化学コンビナートが沿岸部につくられた。製油所、大型タンク、発電所、工場群などダイナミックなコンビナートの夜景が、霞ヶ浦緑地公園から海を隔てて広がっているのが見えた。

日が暮れると、その夜景は次第に光量を増していく。そして、四日市港の方角に色とりどりの花火が咲いていった。一瞬のうちに広がり無数の火花を散らしながら海に落ちていく。その光も海面に映し出され、幻想的にゆらゆらと揺らめいていたのが印象に残った。

四日市花火大会の花火が四日市港のこの海上から打ち上がるのは2022年が最後で、来年より打ち上げ場所が変更になるそうだ。それだけに、なおさら、この夜景を絵に残しておきたいと思った。

(「四日市の工場夜景と花火」F10号水彩・2022年制作/絵と文 井上晴雄)

絵画「伊良湖岬の夕景」

「伊良湖岬の夕景」

 

豊橋駅から豊橋鉄道、豊鉄バスと乗り継ぎ、渥美半島南端に位置する伊良湖岬にたどり着いた頃には、日は随分、西に傾いていた。

 

伊良湖港フェリー乗り場から「いのりの磯道」と称される石畳の遊歩道を恋路ヶ浜に向かって歩いていくと、昭和4年に立てられた白亜の灯台・伊良湖岬灯台が近づいてくる。

 

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浜辺に降り立つと、打ち寄せる波が西日を反射して、黄金を撒いているかのように、キラキラ輝いていた。

 

空には夕焼雲が流れ、伊良湖岬灯台のシルエットが色濃くなるとともに日の光は一層、輝きを増していった。太平洋と伊勢湾にはフェリーの遠景。沖に向かって静かに遠ざかっていく。その穏やかな伊良湖岬の夕景をを前に、息を飲み立ち尽くした。

 

(F10 号水彩/「伊良湖岬の夕景」絵と文:井上晴雄/2022年制作)

第9回 「弁天島温泉」(静岡県)

「富士山と夜景」  (絵画/風景)  絵画と文:井上晴雄

絵画「富士山の夜景」
     

                  


「富士山と夜景」

                     絵画と文 井上晴雄。

夕刻、聳え立つ富士の山容が、すっぽりと闇のなかに包まれようとしていた。茜色に染まった空の色は、次第に深みを増しはじめる。鳥が鳴き、太陽が山の端に沈む。いつしか、眼下のまちには、まるで宝石を散りばめた絨毯のように、無数の灯りがまたたいていた。

 ときが流れるとともに、まちも人も変わっていく。それは、寂しいことかもしれない。しかし、歴史が紡ぎだした、「まちの明かり」というものは、いつの時代も、何とあたたかく、美しいことか。そこには、人々が生きた証が刻まれているように思う。私も一生をかけて、まちを美しく彩る、ひとつのやさしい光になりたい。

(2008年8月制作/絵画と文/F12号/静岡県/豪州日本国大使館収蔵作品/夜景鑑賞士(夜景検定)一級/井上晴雄 絵画 作品集/風景)


絵画「春の風」 絵と文:井上晴雄

絵画「春の風(桜)」/風景  

舞い落ちる桜の花びらを乗せた春の風は

まるで銀の琴が
澄んだ音色を奏でるように 

山裾を桜色に染めていった


「春の風」                絵と文:井上晴雄。

 深い山々を抜けていくと、飛騨の谷あいは、桜吹雪で埋め尽くされていた。誰もが感激のあまり息を飲んだ。春の風が吹くたびに、天空から、無数の花びらが舞い落ち、そのさまは、まるで銀の竪琴が、雅な音色を奏でているかのようであった。

(絵と文:井上晴雄/F8号/旅/旅行/風景/国内旅行/2007年制作)

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ただ無心に(絵画/花のある風景) 絵と文:井上晴雄

絵画「桜のある風景」根尾の山あいで
大地に根を広げる
桜の大木と出遭った

山を春色に彩ろうと
 ただ無心に咲き誇るさまを見て
  頭が下がる思いがした

どんなに辛いことや悲しいことがあっても
力強く生きていこうと思った

(2007年8月制作/F12号水彩画)

 「ただ無心に」絵画の説明

 岐阜県西部、福井県との県境に近い山中に、根尾という小さなまちがある。
根尾川が北から南へ流れ、周囲には、能郷白山はじめ険しい山々が連なっている。厳しい冬を通り越すと、うららかな春の陽気が漂い、桜の名所となる。そのなかに、薄墨桜という彼岸桜の巨木が一本立っている。蕾のときはピンク、満開時には白色になり、散るときには、淡い墨色になる珍しい桜。樹高は16.3m 周囲9.9mを誇る。

 樹齢1500年という途方もない長いときのなかで、薄墨桜は、何度も枯れかけたそうだ。それでも今年も春が訪れると、無数の花々を咲かせているのだった。幹は朽ちはじめ、たくさんの添え木で支えられている。それでも何も語らず、大地に根を張り、ただ無心になって、花を咲かせていた。

 その姿を見たとき、頭が下がる思いがした。私たち人間も、辛いことや悲しいことがあっても、無心になって懸命に生き通さなければならないと思った。

→地図(岐阜県 根尾)

(F10号/2007年8月制作/絵画/花のある風景)


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井上晴雄の絵画を使った銘菓「黒豆ラングドシャ」好評発売中です

井上晴雄の絵画を使った銘菓「黒豆ラングドシャ」好評発売中です

井上晴雄の絵画「黒豆畑と青空」が 、チョコレート菓子「黒豆ラングドシャ」のパッケージになりました。黒豆の粉をまぶしたビスケット風の生地に、ほんのり甘いミルクチョコレートが入っているお菓子です。

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お菓子のフタを開けたら、内パッケージに印刷されている当絵画が現れるようになっています。黒豆畑の風景を描いた絵画を眺めながら、お菓子の美味しさをゆっくりと味わっていただければという、思いを込めています。

以下、「黒豆ラングドシャ」を販売している実店舗です(2013年7月現在)





・荒湯観光センター(新温泉町 土産屋)
・株式会社井筒屋(新温泉町・旅館)
・株式会社朝野屋(新温泉町・旅館)
・但馬牧場公園(新温泉町・施設)
・ハートイン福知山(京都府福知山市・キヨスク)
・株式会社ドライブインやくの(京都府福知山市・ドライブイン)
・株式会社フレッシュあさご(兵庫県朝来市・道の駅)
・株式会社HOTEL KOSHO(兵庫県豊岡市・ホテル)
・ドライブインやまがた屋(京都府・ドライブイン)

   (以上 敬称略)

(販売元)但馬寿 遊月亭

「今日も陽が昇る」

「今日も陽が昇る」 水彩F6号 絵と文:井上晴雄.
岩場の陰から、光り輝く太陽が顔を出しました。また新しい一日が始まります。今日も生きていることに感謝しようと思います。  (☆言葉入りポストカード→)https://haruo-inoue.tea-nifty.com/photos/post/photo.jpg

絵画「朝日の風景」

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「赤い電車」


赤い電車は もうやってこない 
数年前 廃線になってしまったから

でも ふるさとに帰る人の心の中には 
今も走り続ける 赤い電車
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絵:井上晴雄./水彩画/B4

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