絵画「赤いボンネットバスの走る風景」(岡山県 美作市/湯郷温泉) 絵と文 井上晴雄
「赤いボンネットバスが走る風景」(岡山県美作市湯郷温泉)
絵画と文 井上晴雄
湯郷温泉は、疲れた心をやさしく包み込んでくれる温泉だ。そんなことを湯郷温泉の街かどを歩いているときに感じることがある。その風景を織り成しているもののひとつに、時おり湯郷温泉界隈で見かける、赤いボンネットバスがある。
このレトロなボンネットバスは主に、月に一回程度催されている日帰りツアー「花と歴史の美作市」に使われているバスだ。同ツアーでは「湯郷温泉周辺の見どころを味わう」をテーマに、寺社やパワースポットなど、地元ならではの見どころを巡ってくれる。美作の豊かな自然や文化をのんびり味わえると人気だ。
当ボンネットバスは、その他、湯郷温泉のさまざまな場面で登場している。たとえば2011年8月22~27日は「なでしこジャパン」の合宿が湯郷温泉内で催され、その公開練習が、ラグビー・サッカー場で行われた。その折は、全国から集まった大勢の観客たちを会場まで送迎する役割も担い人々を喜ばせた。
昔ながらの風物や、なつかしい人と人との出会いがある温泉。湯郷温泉は、遠い日に置き忘れた大切なものを再発見させてくれる場所なのかもしれない。
(「赤いボンネットバスが走る風景」 絵と文 井上晴雄) ※当絵画は平成26年、湯郷温泉観光案内所 に寄贈しました







