森の透きとおった水辺に出ると
若葉の暗がりに
無数のホタルが 飛びかっていた
まるで 星屑が流れるような 静かな初夏の夕べ
(絵:井上晴雄./水彩画/F4号)
「ホタルの夕べ」
井上晴雄。
静かな渓流の音にさそわれて、森のなかに入っていくと、暗がりのなか、ポツンポツンとホタルの灯があらわれた。
ともったかと思うと消え、消えたかと思うとともる
ちいさな光ひとつひとつが 夜の闇をほのかに滲ませ、森を彩っている。それは、生きる喜びや大切さを懸命に伝えているような
気がした。
気がつくと、あたりは星屑を散りばめたように。無数のホタルに包まれていた。それはまるで、天空に銀河が流れるようであった。