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「山村の朝」

「山村の朝」      絵と文 井上晴雄

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 深い山々に囲まれた過疎の村。山道脇に横たわる数棟の廃屋のトタンは、剥げ落ち、屋根には苔が生えている。既に人の気配はない。 しかし、そんな寂しい集落にも、朝がやってきた。木々の隙間から差し込んだ光は、あたたかく集落を包み込み、何にも代えがたい美しい空間をつくりだした。<br /><br /> 人間はつい、明るい光のみを追い求めがちである。しかし、光を輝やかせるのは、実は暗がりなのかもしれない。暗がりがあってこそ、光は引き立ち、美しく煌きはじめるのである。<br /> 生きていると、さまざまな苦難や挫折と出会うものだ。とても辛いことである。しかし、それらがあるからこそ、小さな幸せを、大きな幸せとして心に留めることができるような気もする。

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光も闇、それらは共存してこそはじめて生きてくるものだ。だから、どんな未来が到来しようとも、それをありがたく受け止め、前向きに生きていきたいと思う。

(絵画と文/2008年11月制作/井上晴雄 絵画 作品集/旅/自然/風景)

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